01 — テロワール
標高 200m の差が、フレーバーを別物にする
コーヒーの味を決める最大の環境要因は標高です。標高が 100m 上がるごとに気温は約 0.6℃ 下がり、昼夜の気温差が広がります。この気温差がチェリーの成熟をゆっくり進ませ、糖分と酸を凝縮させる ── これが「高地のコーヒーほど明るく、複雑」と言われる理由です。
一般的に、1,500m 以上で栽培されるアラビカは「Strictly High Grown (SHG)」と分類され、シトラスやフローラルなどの揮発性香気が豊富。1,200〜1,500m はバランス型 (チョコ・ナッツ・穏やかなフルーツ)、1,200m 以下は重厚で甘さ主体 (キャラメル・カカオ・低酸) になりやすいというのが基本パターンです。比較ツールで「標高」の数値を見比べると、レーダーチャートの「酸味」「アロマ」軸との相関がはっきり読み取れます。
緯度も重要な変数です。赤道に近いほど季節差が小さく、年 2 回収穫が可能 (コロンビア・ケニア)。赤道から離れるほど季節がはっきりして年 1 回の収穫 (ブラジル・ジャマイカ) になります。年 2 回収穫の産地は「フライクロップ」と「メインクロップ」で味が変わることがあり、ロースターが季節指定で出している場合は飲み比べると面白い違いが出ます。
- 高地: 酸が複雑・フローラル・ベリー (エチオピア・ケニア・パナマ)
- 中地: バランス・ナッツ・チョコ (コロンビア・グアテマラ)
- 低地: 重厚・甘さ・低酸 (ブラジル低地・スマトラ)